レガシーシステムのボトルネックを解消する

data lake server room

March 8, 2021担当 北川 裕康


有名なDXレポートでも、既存システムのブラックボックス状態を解消しつつ、データ活用ができない場合、すなわちレガシーシステムになると、以下の課題が経営面で発生すると警告しています。

  1. データを活用しきれず、DXを実現できないため、 市場の変化に対応して、ビジネス・モデルを柔軟・迅速に変更することができず → デジタル競争の敗者に
  2. システムの維持管理費が高額化し、IT予算の9割以上に(技術的負債※)
  3. 保守運用の担い手不在で、サイバーセキュリティや事故・災害による システムトラブルやデータ滅失等のリスクの高まり

今回は、そのレガシーシステムのボトルネックによる機会損失に焦点を当てたシナリオを取り上げます。


レガシーのオンプレミスプラットフォームは、多くの組織に信頼性の高い一貫した成果を提供することで知られていますが、その限界の1つは、最も革新的で差別化されたテクノロジーの進歩をサポートする能力にあります。ロボット・プロセス・オートメーション(RPA)であれ、機械学習(ML)であれ、ほとんどの人工知能(AI)の取り組みは、オンプレミス・アプリケーションでは実現不可能です。ただ、ある程度の年代に導入されているアプリケーションは、APIなど何らかのデータ活用の口は設けていると思われます。

多くの組織がAIを利用できるようになったのは、クラウド環境の特長そのものです。Constellation Research社は、CIO predictions(予測)のレポートの中で、「自動化、特にAI技術を活用した自動化の推進は、CIO自身の権限の範囲内で拡大し、現在までに最も多くの社内関係者に広く優先されるようになるだろう」と指摘しています。日本では少し環境は違うかもしれませんが、どの企業も自動化の優先順位は年々上がっていると思います。

Do More With Lessより少ない労力でより多くのことを行うための新しい方法を見つけることで、生産性を向上させることに大きな関心が寄せられています。AI、データレイク、その他の革新的なテクノロジーは、ありふれた定型のタスクを自動化し、データを分析して集計する新しい方法を発見させてくれます。企業のエコシステム全体でデータセットを使用することで、これまで想像していたよりも大きな可視性を持つことができます。サプライチェーンなどのエンドトゥエンドで統合する必要のある分野は、特にこの可視化が重要になり、レジリエンスな環境の構築へと繋がります。

しかし、まず、これらのオプションをサポートするプラットフォームが必要です。競争の激しい環境では、真に革新的なソリューションを導入することで、ゲームを大きく変えることができます。

米国のMiller Industries社は、クラウドに移行することでレガシーなボトルネックを克服し、すぐに大きな利益を実現しました。組織全体でデータを調和させ、新しいダッシュボードを提供して透明性を高め、手作業でのデータ分析を80%削減しました。ミラーの次のフェーズでは、AIとMLを使用してこのデータをマイニングし、機械学習を活用してシャーシプログラムの将来の需要を予測することが含まれています。結果は自動化されたダッシュボードに表示され、現在の需要と予測される需要をリアルタイムで把握することができます。

古いからレガシーではなく、機会損失を生むものがレガシーです。2025年崖の問題は、クラウドだけでは解決できませんが、自動化や可視化のための有力はプラットフォームになると考えます。

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