第4次産業革命、インダストリー4.0の意味とは

Asian woman engineer safety

September 12, 2021担当 北川 裕康

 

メーカーは、新しいテクノロジーの導入や、プロセスの最適化を継続することによって、販売、開発、生産、サポート、すべてのオペレーション上の数々の地殻変動を乗り切ってきました。その流れとしてのインダストリー4.0があります。「デジタルマニュファクチャリングに進んで取り組めば、誰でもリーダーになれる。」とマッキンゼー社が述べていますが、インダストリー4.0の変革パワーを本当に手に入れることができたメーカーはまだいません。

第4次 デジタル革命ともいえるこのインダストリー4.0は、何百年にもわたるイノベーションと最先端技術の融合です。それはIoTからAI、クラウドコンピューティング、ロボット工学、自動化、デジタル化による効率的な製造、そして、サービスの創造まで多岐に渡ります。

インダストリー4.0は、技術的な進化だけなく、古いビジネスモデルを打ち破り、企業の運営方法を根底から変えるものです。

インダストリー4.0は、技術的な進化だけなく、古いビジネスモデルを打ち破り、企業の運営方法を根底から変えるもの
インダストリー4.0は、技術的な進化だけなく、古いビジネスモデルを打ち破り、企業の運営方法を根底から変えるもの


産業革命の歴史

インダストリー4.0とは2011年11月に公布された「High-Tech Strategy 2020 Action Plan(高度技術戦略の2020年に向けた実行計画)」というドイツ政府の戦略的施策の1つです。しかし、現在では第四次産業革命のことを指していることが多い状況です。ここで、産業革命のこれまでの経緯を振り返ります。

  • 水力・蒸気機関を活用した機械製造設備が導入された第1次産業革命
  • 石油と電力を活用した大量生産が始まった第2次産業革命
  • FAなどのIT技術を活用し出した第3次産業革命

これに続く歴史的な変化として、インダストリー4.0が位置付けられています。

インダストリー4.0の主眼は、繋がる、スマート工場を中心としたエコシステムの構築
インダストリー4.0の主眼は、繋がる、スマート工場を中心としたエコシステムの構築

第3次によって、すでにかなりの自動化や近代化が工場ではなされているが、資本集約型を進める一層の自動化とともに、インダストリー4.0の主眼は、繋がる、スマート工場を中心としたエコシステムの構築です。人間、機械、その他の設備などの企業資源が互いに通信することで、それぞれの製品がいつ製造されたか、そしてどこに納品されるべきかといった情報を共有し、製造プロセスをより円滑なものにする。さらに既存のバリューチェーンの変革新たなビジネスモデルの構築をもたらすことを目的としている。ここでは、情報、すなわちデータがカギになります。

これらの仕組みの整備が進めば、例えば大量生産の仕組みを活用しながらオーダーメードの製品作りを行う「マス・カスタマイゼーション」など、今まで不可能であったことが実現できます。ある意味、インダストリー4.0とは、今日の製造業がビジネス戦略の中核としてテクノロジーを導入する方法を定義するために使われています。今流行りの言葉DXの違った見え方だとも言えます。

製造業の変化をサポートし、イノベーションのためのプラットフォームを提供するために、先進的なメーカーは、クラウド、アナリティクス、AI、IoTなどのデジタルテクノロジーを採用しています。その結果、蓄積されるデジタルデータを活用するアナリティクスを組み合わせることで、より生産的で効率的な製造環境を実現しています。

次回は、その背景をもう少し掘り下げていきます。


★関連資料

ベストプラクティスガイド「スマートマニュファクチャリングによる効率化とスピード化の4本柱」
ベストプラクティスガイド「スマートマニュファクチャリングによる効率化とスピード化の4本柱」

お気軽にお問い合わせください

お問い合わせをいただいた後、24 営業時間以内に事業開発担当者からご連絡いたします

「送信」をクリックすると、上記のフォームに記入されたお客様の個人情報を、当社のプライバシーポリシーに基づき、お客様とのご連絡のために取り扱わせていただくことに同意したものとみなされます。