正しいクラウド基盤の構築に投資する理由

cloud server room

May 15, 2022担当 北川 裕康

マッキンゼー社が「Cloud foundations: Ten commandments for faster—and more profitable—cloud migrations(クラウド基盤:より速く、より収益性の高いクラウド移行を実現するための十戒)」という興味深いレポートを公開していています。なんかモーゼ見たいですね。

そのレポートでは、「正しいクラウド基盤の構築に投資しない限り、クラウド移行はすぐに失敗に終わります。クラウドに移行する多くの企業にとって、短期的な利益に集中することは長期的な苦痛につながり、1兆ドルといわれるクラウドの潜在価値の大部分を獲得することを阻むことになる。IT部門が、通常はシステムインテグレーターの支援を受けながら、最初の利益を得るために一連のアプリケーションをできるだけ早くクラウドに移行する場合に、このような現象が起こります。このような短期的な集中は、しばしば重大な結果をもたらすことがあります。」と述べています。

都市の設計において、どのような強化な基盤を作り、その上で道路、建物、講演なの施設を作っていくかを考えることが大事です。アーキテクチャ的な視点が必要ということです。基盤がダメなら、継ぎはぎだらけになり、優れた都市が築けません。同じようにクラウドにおいても、その基盤は、地味ですが、企業のクラウド戦略全体の成功を左右する重要な要素になります。クラウド基盤がダメなら、クラウドアプリケーションが継ぎはだらけでは、業務プロセスが合理化できず、また、データ統合もままなりません。

マッキンゼー社曰く「私たちの経験では、強固なクラウド基盤を構築した企業は、クラウド移行と導入のペースを8倍加速させ、移行コストを長期的に50%削減するという利益を、クラウド計画を遅らせることなく手に入れることができるのです。」とのことです。

ちなみに、その十戒は以下になり、タイトルだけを列挙します。

  1. 最速の「アイデアから実現まで」のプロセスを可能にする技術を最適化する
  2. 拡張可能なクラウドアーキテクチャを設計する
  3. アーキテクチャを反映した組織を構築する
  4. 既に存在するクラウドを利用する
  5. クラウドサービスではなく、クラウド製品を提供する
  6. アプリケーションチームは、クラウドでのアプリケーションの設計とデプロイ方法を再発明すべきではない
  7. アイソレーションゾーンによるターゲットの変更管理を行う
  8. 基本機能を一度構築すれば、すべての CSP で使用可能になる
  9. ベースとなる基盤の別インスタンスを設置することで、買収時の統合を迅速化する
  10. 予防的かつ自動化されたクラウドセキュリティとコンプライアンスを基本に据える
タブレットを見ながら話す女性

ご存じのように、InforのクラウドERPは、Amazon Web Services (AWS)とInfor OS(Operating Services)を基盤として構築されています。Infor OSは、以下の主要なテクノロジーサービスを提供します。この中にはデータレイクのInfor Data Lakeがあり、それは、Amazon S 3 Storageの無限の拡張性とパフォーマンスを活用して、スキーマ・オン・リードのインテリジェンスと、高速で柔軟なデータコンシュームフレームワークを提供します。

  • ビジネス・プロセス・インテグレーション(Infor ION®およびAPI Gateway)
  • セキュリティ(フェデレーションサービス)
  • データ管理(Infor Data Lake)
  • エンタープライズ・ユーザー・エクスペリエンス
  • クラウド・エクステンシビリティ(Infor Mongoose)
  • 人工知能(Infor AI)
  • ガバナンス・リスク・コンプライアンス(Infor GRC)

AWS + Infor OSのクラウド基盤としての特長は以下になります。

世界クラスのインフラストラクチャ

Inforのクラウド製品は、IaaS (サービスとしてのインフラ)とPaaS(サービスとしてのプラットフォーム)を提供するクラウドベース市場で10年以上にわたってリードしてきた Amazon Web Services (AWS) を基盤としています。年間数十億ドルという研究開発投資を行うAmazonのインフラを活用し、インフォアは業務に不可欠なコアの機能をアプリケーションに組み込むというミッションに集中することができます。

クラウドでセキュアに保護

クラウド環境は、クラウドセキュリティーチェーンの中で最も脆弱なリンクでその安全を測ることができます。インフォアとAWSは、 「多層防御 」 戦略を採用しています。セキュリティチェーンの各リンクにわたって、複数のセキュリティレイヤーを重複させることで、お客様のデータを保護します。また、Infor Cloudのセキュリティ態勢を継続的に監視、改善するインフォアの専門家チームが、セキュリティ制御を実施し、脅威や脆弱性を未然に防いでいます。AWS以上のセキュリティを実現することは、民間企業レベルではほぼ不可能です。

テクノロジーの共同開発

エンタープライズ・ソフトウェア・プロバイダーの中でもインフォアは、Amazonとのパートナーシップを通じて、革新的なテクノロジーを実現し、クラウドでデータ、人工知能、拡張性を提供しています。

仮に「小さく始めて大きく育てる」というクラウド適応の戦略をとるにしても、最初にクラウド基盤を考えることは、将来の拡張性や生産性に大きな好影響があります。そこからビルディングブロック的にアプリケーションを増やしていけます。ぜひそのようなアプローチを。

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