マルチテナント クラウドERPで、迅速な導入と拡張機能の開発が可能

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February 7, 2021担当 北川 裕康

 

SAP社の顧客と会う機会も多く、「カスタマイズされていますか?」と質問すると、多くのお客様ではかなりのカスタマイズをしているとお答えされます。モジュールによっては、何のためにカスタマイズしたかの理由も分からなくなり、マイグレーションのときは、その意味から解かないといけないという方もいらっしゃいました。

SAP社の顧客は、2027年問題に直面しています。SAPのERP製品「SAP ERP 6.0」、ERPにSCM(サプライチェーン管理)やCRM(顧客関係管理)を加えた「SAP Business Suite」などの標準サポートが2027年には終了することになっており、SAPの顧客は2027年までにそれぞれの判断を迫られていました。昨年は、2025年から2年間延長されており、新しいS/4 HANAへのマグレーションをなかなか進まない状況のようです。その要因の1つがカスタマイズしたコード部分をどうマイグレーションするかという課題です。日本の企業はカスタマイズが好きだという話をよく聞きますが、欧米でもカスタマイズしていることはきっちりとやっていると聞きます。そこが差別化につながる可能性があるからです。

今回は、インフォアのユニークなEPRでのアジャイル導入のアプローチを説明します。


インフォアは、「すべてのビジネスプロセスが同じではない」と考えています。インフォアの戦略的な60-30-10アプローチでは、詳細なIA(Implementation Accelerator)ビジネスプロセス・アセスメントのワークショップを活用して、お客様が差別化を図り、最大の価値を提供する上で最も重要なプロセスを明確に特定することができます。

この60-30-10アプローチでは、必要なプロセスの大部分がすでに組み込まれており、すぐに採用できる状態で業界ごとのクラウドアプリケーションを提供し、残りのプロセスの約3分の1はお客様のニーズに合わせることができる洗練された構成にしています。最後のレイヤーに最も重点を置き、お客様のビジネスにとって真に競争力のある差別化要因となるソリューションを提供することができます。

Infor Agitily - 60-3-10
インフォアのアジャイル導入方法論

60% - これらのプロセスは、業界をリードするコアプロセスであり、事前に設定された実装アクセラレータの形で提供されます。お客様は、これらのコアとなる標準的なIAプロセスの検証のみに主に時間を費やし、非常に少ない労力で簡単にこれらのプロセスを採用することができます。これらのコアプロセスは "そのまま "採用されます。

30% - これらは、お客様の差別化を可能にするプロセスです。お客様と一緒にこれらのプロセスを構成し、お客様のソリューションを最適化するための具体的な指導を行います。この段階では、もう少し時間と労力がかかりますが、お客様の特定のビジネスニーズに最適なオプションを提供し、お客様に合わせて構成することができます。

10% - これらのプロセスは、インフォアが最も時間とリソースのキャパシティを費やしている部分です。お客様にとって非常に差別化/独自性の高いプロセスに焦点を当て、お客様が優れたビジネス上の意思決定を行い、お客様により良い体験を提供できるようにすることを目的としています。

導入スコープの60%は、業界毎に300~400あるベストプラクティスな標準プロセスを取捨選択しながら実装し、30%はコンフィグレーションの追加/変更・レポート設定・インターフェースを設定してファイン・チューニングし、残りの10%はアップグレード可能な拡張機能を開発することによって、お客様の差別化要因となる固有の業務・機能を実現します。

60%+30%では、業界固有の機能のニーズに対応しています。ここがインフォアの1つの強みです。なぜ業界固有かということ、例えば、航空宇宙と防衛部品を製造している工場は、自動車機器を製造している工場とは異なる規制要件を満たす必要があるからです。特定の業界の規制要件を満たすために設計されたERPシステムは、それらの重要なニュアンスに対処していないERPシステムよりも効果的に業界でのパワーを得ることができます。

インフォアのクラウドERPソフトウェアは、最短16週間で本稼働することができます。これほどの短期間で導入できる理由は、主要な業界で必要とされる業務要件の約90%(60%+30%)をあらかじめソフトウェアに組み込んでいるからです。そして、必要に応じて10%を拡張開発して差別化を出すことができます。

60:30:10の法則をベースとした導入が、プロジェクトの納期・コスト・品質を保ち、お客様への価値提供に繋がると信じています。

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